自己肯定感が低い人の3大特徴と原因!心の病気との関連も

自己肯定感とは、自分の人生を生きていく上で精神的な土台となるものです。

つまり、自己肯定感が高ければ、ブレない自分軸を持って前向きに積極的に行動していけます。

逆に自己肯定感が低い人は、自分軸がしっかりと構築されてないので、他人の言動によって感情が揺れ動かされ、行動する前に諦めてしまう傾向があります。

今回は自己肯定感が低くなる原因と特徴、その結果どうなるのかについて掘り下げてみましょう。

自己肯定感の定義とは

「自己肯定感」は、臨床心理学者の高垣忠一郎氏によって1994年に提唱された、比較的新しい言葉です。

『実用日本語表現辞典(weblio)』によると「自己肯定感」は次のように定義されています。

自分の「あり方」を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。自己否定の感情と対をなす感情。

自己肯定感は、一般的に英語でSelf-Esteemと解釈されていますが、英和辞典(研究社新英中和辞典)を引くと「自尊(心)、うぬぼれ、自負心」と日本語訳されています。

上記のように自己肯定感の解釈は多様ですが、自己肯定感は、以下に挙げる感情・感覚によって支えられていると考えられています。

  • 自尊感情(自分には価値があると思える感情)
  • 自己効力感(自分には実行(達成)できると思える感覚)
  • 自己有用感(自分は何かに貢献しているという感覚)
  • 自己受容感(ありのままの自分を受け入れる感覚)

 

言い換えれば、自己価値観自分はできる自分は役に立っているありのままの自分を認める感覚が低下している人は、自己肯定感が低い傾向にある。

日本の子供の自己肯定感が低い原因は?

高校の教室イメージ

高校生の自己肯定感を国際比較調査

2017年と2010年に国立青少年教育振興機構が、日本、米国、中国、韓国の高校生を対象として実施した自己肯定感に関する国際比較調査によると…

「私は価値のある人間だと思う」

「私はいまの自分に満足している」

という自己肯定感に関する2つの質問に対し、「そうだ」「まあそうだ」と回答した日本人高校生の割合は、4か国中最低となっています。

特に「そうだ」と断定的に答えた割合は、両質問ともに10%以下で他国に比べても著しく低い結果が出ているのです。

高校生の自己肯定感調査結果グラフ高校生の心と体の健康に関する意識調査報告書(H30年)より引用(P21)
引用元URL:http://www.niye.go.jp/kanri/upload/editor/126/File/gaiyou.pdf

このように若い世代から日本人の自己肯定感が低くなってしまうのは、教育(親と学校)に要因があると考えられます。

個性を重視しない日本の学校教育が原因か?

欧米型の教育は、個人の才能を認めて伸ばすために出来ることにフォーカス、つまり褒める教育を行います。また、個々の能力を重視するため、小学生から飛び級や落第があります。

賛否はともかく、欧米では幼い頃から個々の間で格差が生じることが前提となっています。

一方、日本では集団の中において個人がどうあるべきかの教育を重視し、その一環として集団掃除、学校給食、行事などがあります。

日本では当たり前のようにある掃除の時間は欧米にはありません。

知っての通り、日本の義務教育の過程では誰もが進級でき、飛び級などはありません。その一方、進級できても画一化、平均化された教育では、授業についていけない落ちこぼれやその逆の浮きこぼれを生む原因にもなっています。

また、他人と比較し、出来ないことにフォーカスする教育やしつけは、子供の自尊心を傷つけ、自己肯定感を低下させ、失敗に対する恐怖心を植えつけます。

子供の自己肯定感を高めるには、先ずは失敗してもいいと認めてやり、失敗を経験として活かし、再度チャレンジする精神を養うことが必要だと思いませんか?

失敗がいけないもの(恥ずかしいこと)だと思い込むのは、自ら成長の機会を否定しているようなものです。

世界を変えるような発明も、数えきれない失敗の中から生まれてきたのはご存知のことだと思います。エジソンの名言『失敗は成功の母』は、あまりにも有名ですよね。

また、欧米に比べて平等で理想主義的な日本の教育ですが、多くの人が社会人となった時、理想と現実社会のギャップに驚いてしまうのも事実。

幼い頃から形成された価値観や思考の癖は、大人になっても無意識的に影響を及ぼしてしまうのです。

自己肯定感の低い大人:3つの特徴的タイプ

ここでは、自己肯定感の低い大人(自覚がない場合が多い)によく見られる振る舞い、特徴的な思考や行動のタイプを解説していきます。自己肯定感を高めるためには、先ず、自己肯定感低下の特徴や症状に気づくことが必要です。

他人と比較して優劣をつけてしまう癖がある

あなたは何事も他人と比較してしまう癖をもっていませんか?

学歴や経歴、年収、年齢、容姿、SNSのフォロワー数、いいねの数など、世の中には他人と比較できるものが数多くあります。

自己肯定感の低い人は、自分が優れていると得意満面となりますが、劣っていると分かった途端に落ち込んだり卑屈になったりします。

SNSに挙げた自分の記事の、いいねの数で一喜一憂してしまう毎日…

自分より上か下かで物事を捉える、比較で形成される価値感は、周囲の環境の変化によって簡単に崩れてしまい、決して自分を突き動かす車輪の軸とはなりません。

自分を好きになれない

「自分のことを好きになれない」「自分のことが嫌いだ」と思っている人は、自分と向き合うことがとても苦手です。

自分が嫌いな人は、自我が形成される幼少期に親から他の子供と比較され、叱られ、自尊感情を傷つけられた経験を持っていると言われています。酷いケースでは虐待された経験も…

大人になっても、自分にできないことがあったり、他人より劣ってると感じたりすると、自分自身に「ダメ人間」のレッテルを張り、自分のことを決して好きになれません。

「どうせ自分なんて…」と鏡の中の自分を見ることさえ嫌になってしまいます。

完璧主義でプライドが高い

意外に思われるかも知れませんが、完璧主義とプライドは自己肯定感の低さに繋がっています。

プライド(pride)という言葉には主に「誇り、自尊心、自負心」などの意味があり、ネガティブなものではありませんが、他に「自慢」という意味もあります。

人と話しをする時、こんなパターンになっていませんか?

  • 気づいたら自分や身内の自慢話をしている
  • 他人の批判をよくするが、いざ自分のことを批判されると攻撃的になってしまう
  • 頼まれてもいないのに人にアドバイスをしてしまう

 

完璧主義もプライドと等しく、仕事熱心で確実なイメージがありますが、裏を返せば、○○でなければならない、「欠乏感」に囚われる人生となってしまいます。

つまり、完璧であるがために、常に何かが足りないという意識がつきまとうのです。

こういうタイプの人は、他人に仕事や物事を任せることが出来ず、全部自分でやろうとするので、かえって効率を悪くしてしまいます。

あなたに次のような傾向や症状がありませんか?

  • 相手に期待を裏切られると無性に腹が立つ
  • 結果がすぐに出ないものは無価値だと思う
  • 失敗は許されないと必要以上に準備してしまう
  • 仕事やプロジェクトのことが気になって、夜中に突然目が覚める

 

以上、自己肯定感が低い大人の特徴について書きましたが、これらのタイプの人が自己肯定感を高めるために一番大切なものは、「ありのままの自分を認めて愛すること」です。

自己肯定感が高い人は、自分も他人も許し、受け入れることに長けています。例え失敗しても、現状は現状として受け止め消化することが出来るのです。

自己肯定感が低いと生きづらさを感じやすく、未消化の感情を抱えたままで、エネルギーロスも多く、疲れる人生になってしまいます。欧米の大学の研究によると、自己肯定感の低さは心を病んでしまう原因の一つとして考えられています。

自己肯定感の低下とうつ病との関連を大学が研究

自己肯定感と不安イメージ

2012年にスイスの*バーゼル大学と米国カリフォルニア大学によって、自己肯定感の低下とうつ病発症の関連を調査した研究が発表されています。
*バーゼル大学はスイス最古の大学で心理学者ユングの母校でもある

原題:『Is Low Self-Esteem a Risk Factor for Depression? Findings from a Longitudinal Study of Mexican-Origin Youth』
引用元URL:https://uorth.files.wordpress.com/2017/04/orth-et-al-2014-dp.pdf

日本語訳:『自己肯定感の低さはうつ病の危険因子となるのか? メキシコ系若者の*縦断研究からの知見』
*縦断研究=特定の対象者(この研究ではメキシコ系の10歳と12歳の男女674名)を一定期間継続的に追跡

If future research confirms the causal impact of low self-esteem, then the knowledge provided by the present study suggests that interventions aimed at increasing global self-esteem among early adolescents are worthwhile and likely to reduce risk for the development of depression.

将来的に自己肯定感の低下がうつ病の原因となることが確証されるなら、この研究から得られた知識は、思春期早期の若者たちに自己肯定感向上のセラピー等を行うことに価値があり、うつ病発症のリスクを減少させることにつながるだろうと提唱しています。

バーゼル大学は他にも自己肯定感とうつ病、不安との関係についての研究を行っており、確固たるエビデンスにまでは及んでいないにしても、うつ病と自己肯定感には強い関連性があると発表しています。

いずれにしても自己肯定感の低さが心の病気を引き寄せる可能性は非常に高いと言えますね。

特に幼少期から多感な思春期までの間は、周りからの配慮が重要で、それは大人になってからの思考や行動にも影響します。

子供時代の未処理な感情は、大人になっても潜在意識の中に深く刻まれているのです。

今回は自己肯定感が低い原因と症状、その影響にフォーカスして解説してきましたが、高める方法やワークについては、別の記事でまた詳しく解説していきたいと思います。

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